想像の料理第14話 一言で表現できない旬
2019.12.01
いかがお過ごしですか?
茶玻瑠中高年料理長の塚原俊二です。
今日は、食材の話です。
みなさん、旬という言葉をよく聞くとおもいます。
お客様のメニューを考える際、地域性や旬はとても重要な課題です。
その地域の食材を何種類揃えられるかでお客様の納得度まで想定できるほどです。
はたまた提供する側のレベルまで測れるほどです。
~ まず春の魚を例に ~
筆頭は鰹、初鰹ですよね。
まだまだ脂はのっていませんが何とも言えない香りと食感が食欲が増しますね。
長かった冬には無かったハツラツ感、春から初夏に向かう魚のパワフル感満載です。
特に刺身でいただくとその淡白さと鋭い香りが持ち味とでも言いましょうか?それが初鰹の味だと思います。
いっぽう、北の海でuターンして帰ってくるモドリ鰹が9月位からでしょうか?
10月まじかの茨城県沖などで獲れたモドリ鰹は、マグロと間違える様な色と味がします。非常に濃厚で熟成感は群を抜いています。
寿司ネタなど最高です。
この様に、魚の例ひとつとっても容姿やイメージ、味など考え合わせると、美味しさイコール旬の食材とは単純にいかないですね。
料理の歴史からみても、旬を制覇する考えもありますから、ますます人によって解釈が千差万別なんですね。
では、続きは次の機会に。
それではまたお会いしましょう。
今日のお相手は、茶玻瑠中高年料理長の塚原俊二でした。